「アジアの人々が,ごく当たり前の日常生活の中で喜び,希望について表現し合い,違いや共通点を知り,認め合う。国際理解教育のために,そんな本を創ろう。」昨年,国連の定めた「平和の文化のための国際年」をきっかけに,アジアの人々からこのような声があがった。ACCUではこれを受け,アジア・太平洋の作家たちに声を掛けて執筆をお願いし,絵本の制作を進めてきた。その最終的な編集会議が2月27日から3月1日までの3日間,ACCUで行われた。

専門的な技術をもって会議の作業を進める必要があることから,今回は人数を7人(5か国)にしぼり,集中ワークショップ形式とした。アジア・太平洋の多様な文化・宗教・歴史を背景に執筆された原稿を,読者にわかりやすく,誤解のないように伝えるにはどうすればよいのか。ACCUでは,ヒンドゥー教圏,仏教圏,イスラム教圏などを含むタイ,インド,マレーシア,日本,ニュージーランドから専門家を招き,様々な見地から原稿を吟味・確認して,さらに原稿のスタイルを統一したり文化的な表現の補足説明を行うという作業を連日くりかえした。

 絵本は,二人のメインキャラクターがアジアを旅しながらそれぞれの国の家を訪問したり,乗り物に乗ったり,市場で買い物したりしながら,違いを発見し,楽しい時間を過ごすという設定。今年8月に出版予定である。多文化理解教育の教材として学校教育の現場で幅広く使われていくことを目指し,現在作成中である。