ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)の創立30周年記念式典および祝賀会が,9月20日に霞が関ビルの東海大学校友会館で,400名を超える多数の出席を得て開催された。会場には,ACCUの創設に携わった,当時のユネスコ国内委員会関係者をはじめ,OG,OBなどいわゆるACCUファンが多数つめかけ熱気に包まれた。

式典の開会に先立ち,去る9月11日にニューヨークとワシントンで発生した同時多発テロ事件の犠牲者に対し,出席者一同が黙祷を捧げて哀悼の意を表した。式典では,はじめに鈴木和夫会長の式辞があり,ACCU設立の経緯と30年の発展の跡を回顧すると共に,この間,各方面から寄せられた温かいご支援ご協力に対し謝辞が述べられた。また,このたび30年の歩みを記録した「30年史」刊行の紹介があった。

 次に,小野元之文部科学事務次官,横田淳外務省大臣官房文化交流部長,加藤秀俊日本ユネスコ国内委員会副会長から,それぞれ祝辞が述べられた。小野次官からは,最近のアメリカで起きたテロ事件により,世界中に緊張が高まっている今こそ,ユネスコの理念を思い起こし,世界の平和と人類の福祉に貢献すべき時であるとの呼びかけがあった。横田部長は,アジア地域においても,民族間の対立や宗教的不寛容が拡大化する恐れがあり,教育・文化活動を通して,異文化理解や国際交流を推進するACCU事業の重要性がますます高まっていると指摘された。最後に加藤副会長は,文化財の保護について触れ,「域内にはきわめて多種多様な文化が存在する。それらを単に保護し修復するだけでなく,いかにしてそれらを破壊から守るかという緊急な課題に直面している」と話された。