「ACCU国際交流事業」として,第3回韓国教職員招へいプログラム (2003年1月15日?28日)を実施した。今回は参加者数を従来の50名から100名へと倍増して,韓国ユネスコ国内委員会との共催で行った。
 本プログラムは,東京での文部科学省による教育行政等の講義と都内の学校訪問等を行う「全体プログラム」,4グループに別れて山口,鳥取,香川,宮崎のいずれかを約一週間訪問する「グループ・プログラム」,京都で再集合し,世界遺産の見学後に各グループが経験を共有し合う「報告会」からなる。
 学校訪問では授業参観と教員同士の意見交換を行った。前回よりも多くの時間をあてた意見交換では,主に総合的学習の時間における環境教育への取り組みや,生徒の進路状況,地域と学校の連携に関して率直に話し合われた。
 生徒から「韓国では正月をどのように過ごすの」といった質問が飛び出し,教員が身振り手振りで説明するなど,温かみのある交流も持たれた。また,養護学校の訪問では,職員の献身的な介護と,生徒たちの屈託のない笑顔とひたむきさに胸を打たれたようだった。
 文化交流の促進のため,今回も少人数による日本の家庭への訪問を実施した。緊張した表情で各家庭に向けて出発した参加者も,ホテルに帰ってきたときの表情はとても柔らかく,「日本の生活習慣を知ることができた」と大変好評だった。
 報告会では,日本と韓国の教育事情全般の比較,環境教育に焦点をあてた日本の学校教育の評価,各訪問先での率直な感想等が報告され,実に幅広い考察がなされた。また,学校訪問の際に韓国文化を紹介する時間を設けて欲しいという具体的な提案なども出された。
 帰国前,参加者からは,「今回の貴重な経験をもとに,両国の関係ががさらに健全な発展を遂げるよう,教育を通じた努力を続けていく」という心強い言葉をいただいた。日韓の交流の深化にACCUのプログラムが寄与できるのであれば,これほど嬉しいことはない。また,本プログラムに多大なるご助力をいただいた東京都および各県の教育委員会並びにご関係の方々に,改めて感謝の意を表したい。

(『ユネスコ・アジア文化ニュース』337号より)