ACCUでは,「平和の文化」の本『Meet My Friends!』を,アフガニスタン教育復興支援の一環として,現地語であるダリ語とパシュトゥー語に翻訳して印刷し,アフガニスタンの子どもたちに配布する計画を進めてきた。このたび,この2言語版がついに完成しACCUに届いた。社団法人東京倶楽部から助成金をいただき,またACCUと長年協力関係にあるパキスタンとイランの出版団体やNGOが翻訳,印刷から配布まで,協力してくれた。
 アフガン難民の帰還が段階的に進んでいるとはいえ,現在もイランやパキスタンの国内のキャンプで不自由な生活を送っている人が大勢いる。またアフガニスタン国内には,200万人近くの子どもが教育を受ける機会に恵まれない状態にあるという。
 アフガニスタン国内では自分たちを「アフガン人」と認識することはきわめて少ないといわれているが,それは国の中では,それぞれパシュトゥン人,ハザラ人,ウズベク人というように,部族意識が彼らのアイデンティティの基盤であるためだ。アフガン人にとって,いろいろな民族が存在し,その生活や考え方,そして宗教までが異なることを「知る」ことは,基本的な平和教育なのだ。『Meet My Friends!』はまさにアジア地域の多様性を日常的な場面を通して子どもに知らせる本なのだ。
 日本語版も東京書籍からまもなく出版される予定だ。遠く離れたアフガニスタンと日本の子どもたちが,同じ内容の本を手にし,異文化を学ぶことになる。

(『ユネスコ・アジア文化ニュース』337号より)