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無形文化遺産(芸能)
 

フィリピン

コメディヤ
(Komedya)

喜劇
Philippines_A01_Komedya

(左から)
- 伝統的なコメディヤの上演の様子を描いた絵
- 主要な役者の衣装
出典:Kasaysayan ng Komedya. Tiongson, N. 1982. Manila: De La Salle University


コメディヤはキリスト教徒とイスラム教徒の英雄たちの間の紛争を舞台化したもので、通常はキリスト教徒の勝利とイスラム教徒のキリスト教への改宗で終わります。
選定の理由

かつてはフィリピンの主要な伝統演劇でしたが、近年では政体の移り変わりおよび現代的演劇や映画の流入によって次第に衰退しつつあり、演じる役者も後継者を得る見込みがほとんどないまま姿を消しつつあります。

演じられている地域/場所

イロコス諸州、パンパンガ州、タガログ地方、ビコール地方、ビサヤ地域など、概してフィリピンのキリスト教地域

芸能の基本要素

音楽、舞踊、劇

詳細

コメディヤはフィリピンのキリスト教化された地域における華やかな伝統演劇です。筋書きは普通、イスラム教徒とキリスト教徒の英雄たちの間の社会上、政治上そして宗教上の紛争をめぐって進行し、これが華やかでロマンティックかつ様式化された演技と異国風の衣装をもって舞台化され、通常はコミュニティが後援・協賛する形で地元の祭の際に上演されます。参加者は上演の場であるコミュニティから募るのが普通で、台詞の言語は上演される地域の言語です。このため、イロコス諸州ではイロカノ語、パンパンガ州ではカパンパンガン語、タガログ地方ではタガログ語、セブ州ではセブ語等々となっています。

歴史
この伝統演劇の起源は16世紀から18世紀におけるスペインとメキシコの伝統演劇にあります。スペイン系によるフィリピンのキリスト教化を通じてフィリピンに伝わったもので、筋書きの多くにスペイン系の特徴が含まれているのはこのためです。

フィリピンのコメディヤは国の様々な民族言語階層に徐々に取り入れられていきました。始まったのは1766年と言われており、1820年まで発展段階にありましたが、この年から1896年まで、いわば同伝統の円熟期を迎えました。フィリピン革命後に再び盛り返し、1982年頃までマニラを除くフィリピンの農村地帯で盛んに演じられました。しかし、主にフィリピンの社会構造の変化および新たなメディアや美的感覚の形成のため、この芸能は深刻な消滅の危機に直面しています。

文献図書資料

TIONGSON, Nicanor G.
1982 Kasaysayan ng Komedya sa Pilipinos 1766-1982[フィリピンにおけるコメディヤの歴史:1766〜1982年]
Manila: De La Salle University. 269p.(タガログ語、コメディヤのテキスト付き)

聴覚資料

現在のところ入手可能な資料なし

視覚資料

現在のところ入手可能な資料なし

保存と普及に携わる機関/団体

なし

データ提供者

Dr. Florentino H. Hornedo
Professor
Ateneo de Manila University
住所:Loyola Heights, Quezon City, Philippines