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無形文化遺産(芸能)
 

フィリピン

スブリ
(Subli)

スブリの儀式舞踊
Philippines_A04_Subli

バタンガス州のバウアンで伝承されている舞踊。写真は、バヤニハン・ダンス・カンパニーによる踊り。
フィリピン文化センター・ライブラリー・コレクション(Cultural Center of the Philippines Library Collection)
(c) 出典:CCP Encyclopedia of Philippine Arts, vol.5 (1994), p.106


聖十字架(Santa Cruz、サンタ・クルス)の起源と十字架への献身をたたえる宗教儀式の舞踊部分です。
選定の理由

フィリピン中央部の伝統芸能を代表するものであり、フィリピン諸島へのスペイン人到来とキリスト教化に対するフィリピン人の反応を物語っていることから選ばれました。

芸能の基本要素

音楽、舞踊、歌詞

詳細

スブリ(Subli)は、マハル・ナ・ポオン・サンタ・クルス(Mahal na Poong Santa Cruz)―中央に銀の太陽をあしらった、アヌビン材の大きな十字架―に捧げる儀式の舞踊部分です。このイコンは、スペイン統治の初期に、現在のバタンガス州アリタグタグ町で発見されました。現在では、この地方の多くの町、特にバタンガス州のバウアンという古い町の守護聖人になっています。

スブリは、詩句、歌、舞踊からなる一連の長い祈祷であり、決まった順序で演じられます。詩句は、奇跡の十字架を求めてバタンガスの野や丘、川を探し回った初代のマヌヌブリ(manunubli、スブリを演じる者)の最初の旅について語っています。詩句の部分は、一定のプント(punto)、すなわち骨格となるメロディに沿って歌われます。メロディは、スブリを演じる一座がさまざまにアレンジしていることもあります。

こうしたプントを5つほど使って、一つのまとまったスブリが構成されます。各部分はさらに、1組、2組または8組の男女のペアで踊るいくつかの決まった舞踊パターンに分けることができます。他の町では一度に3組という構成もあるようですが、バウアンでは1、2、8組と決まっているようです。男性の踊り手の姿勢、ジェスチャー、動きは自由奔放かつドラマチックで、跳んだり、カラステ(kalaste、両手で持つ竹のカスタネット)で地面を叩いたりするほか、武術を思わせる動きもあります。女性は、タリク(talik、手首と指を使った洗練された小さなジェスチャー)をしながら、半分つま先立ちで旋回します。指はその間、衣装に欠かせないつばの小さな帽子とアランパイ(alampay、肩に緩やかにかける三角形のスカーフ)を軽くなぞっています。踊り手たちは、ランカ(langka)材で作られイグアナの皮を張った足付きのゴブレット型太鼓、トゥグトゥガン(tugtugan)から叩き出されるリズムに合わせて踊り、歌います。

文責:E.R. Mirano

文献図書資料

RIVERA MIRANO, Elena, et. al.
1989 Subli: Isang Sayaw sa 4 na Tinig[4つの声のダンス]
Manila: Cultural Center of the Philippines.(タガログ語)

聴覚資料

現在のところ情報なし

視覚資料

フィリピン文化センター(Cultural Center of the Philippines)の映像・写真記録セクションが所蔵しています。

保存と普及に携わる機関/団体

現在のところ情報なし

データ提供者

Dr. Florentino H. Hornedo
Professor
Ateneo de Manila University
住所:Loyola Heights, Quezon City, Philippines