2001年および2003年に宣言された傑作の紹介
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- 2005年の傑作-
複数国にまたがる傑作
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人類の口承及び無形遺産の傑作:

"大衆講談師 メッダの技芸"
 
宣言年:
2003年

国名:
トルコ

所在:

関係するテーマ:
口承の伝統と表現
参考資料
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解説:

 
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メッダリク(meddahlik)は1人の語り手メッダ(meddah)によって語られるトルコの叙事演劇です。この伝統は、中央アジアに住んでいたトルコ系民族が、6世紀頃に、西方移動を開始する以前に発展させたものです。その後、年月とともにアジア、コーカサス、中東という幅広い地域で、諸民族が交流したことにより、似かよった形式の講談芸が発達しました。人々に親しまれたこの口承文学の伝統はオスマン帝国時代のトルコ文化圏でも引き継がれ、今日でもトルコとトルコ語文化圏で上演されています。

娯楽のためだけでなく、人々を啓発し、教育するのがメッダの伝統的な役目でした。キャラバンサライ(隊商宿)、市場、カフェ、モスク、教会で上演しながら、才能あふれたメッダたちは、その圧倒的多数は読み書きのできなかった大衆に対して価値観や観念を伝えました。メッダが語る社会や政治批判は、当時の諸問題に関する議論を活気づけました。メッダはアラビア語のmaddah(人を賞賛する、の意)からの借用語で、「語り手」と訳すことができます。メッダの技芸は人々に親しまれている恋愛物語、伝説や英雄叙事詩を題材とする幅広い演目に歌や笑い話を盛り込みながら演じる伝統的ワンマンショーに似ています。メッダは上演場所や観客に合わせて題材を注意深く選び、演じます。しかし、演技の善し悪しは、メッダと観客の間に生まれる関係、及びものまね、冗談、即興をうまく混ぜ合わせるメッダの才能に大きく左右されます。才能あるメッダは多種のトルコの方言や、幅広い社会の出来事に関する機知のあるコメントを頻繁に取り入れます。レトリック、話術を重視するトルコの文化で、メッダの技芸は高く評価されています。イスラム教が特定の様式の演劇を禁止したために、中近東文化では色々な形での講談芸が存在し、高い地位を得ています。

消滅の危機:

今日、トルコでメッダリクはラマダンの期間や他の宗教的行事、祭事に合わせて上演されます。メッダリクの教育的、娯楽的価値、また世論に及ぼす影響力はマスメディア、特に商業映画の浸透により大きく減退してしまいました。今日、メッダの上演はテレビショー、文化センターやお祭りで定期的に見ることができますが、もともとの社会的役割は大幅に失われてしまいました。現在残るメッダのうち、この伝統ある講談芸の師範として認められているのはわずか10人強に過ぎません。

行動計画:

行動計画では、プロのメッダを対象として、メッダ養成のための研究集会、フェスティバル、全国ツアーが企画されているほか、この伝統芸術に対する一般、特に若年層の関心を高めるための計画が提言されています。さらにメッダリクに関する研究を促進し、映像資料や出版物を収集するため資料・研究センターを設立します。