2001年および2003年に宣言された傑作の紹介
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- 2005年の傑作-
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人類の口承及び無形遺産の傑作:

"ベトナムの宮廷音楽、ニャ・ニャック"
 
宣言年:
2003年

国名:
ベトナム

関係するテーマ:
伝統音楽
参考資料
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解説:

 
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ニャ・ニャックとは文字通り「雅楽」の意であり、15世紀から20世紀前半にかけて、ベトナム王宮で行われた様々な様式の舞楽のことを指します。かつては、誕生日、宗教典礼、戴冠、葬儀、公式レセプションなどの際に催される儀式の始まりと終りに演奏されました。ベトナムで生まれた数多くの音楽の中でも、全国的な広がりを持つだけでなく、他の東アジア諸国の伝統と強いつながりを有しているのは、ニャ・ニャックのみと言えます。ニャ・ニャックの演奏には、洗練された布地に見事な装飾を施した豪華な衣装をまとった数多くの楽士が参加し、これに歌手と踊り手が加わることもあります。大規模な楽団においては、太鼓手が指揮者として重要な役割を果たし、これにその他の数多くの打楽器(チャイム、ドラ、ベル、拍子木)や、様々な管楽器と弦楽器(笛、小笛、角笛、チター、リュート)が加わります。演奏家らは全員、儀式のすべての式次第を厳密に守らなければならず、高度な集中力を保つことが要求されます。

ニャ・ニャックは黎朝(1427〜1788)期に誕生し、フエに首都をおいた阮朝(1802〜1945)期に制度化・典礼化されました。王朝の権力と永続性との象徴として、ニャ・ニャックは宮廷儀式における最も重要な要素となり、毎年挙行される100件ほどの儀式において演奏されました。その役割は、宮廷の厳かな儀式の単なる伴奏には留まらず、諸王や神々と交信し、これらを崇敬する手段として、また、哲学的な思考とベトナムの宇宙観を媒介する手段として、用いられてきました。

消滅の危機:

20世紀にベトナムを揺さぶった様々な事件、とりわけ王朝の崩壊と数十年続いた戦争は、ニャ・ニャックの存続に対する重大な脅威となりました。この伝統音楽が置かれていた本来の環境から切り離されたため、それが元来果たしていた社会的機能は失われてしまいました。しかし、かつての宮廷楽士の何人かはまだ存命中であり、この伝統の存続を図るべく努力しています。ニャ・ニャックのいくつかの形態は、一般の儀式や宗教典礼に残っており、ベトナム現代音楽のインスピレーションの源泉となっています。

行動計画:

行動計画においては、作品の研究と出版の強化に加えて、楽器や当時の衣装の製作、及びニャ・ニャックの極めて豊かな作品群において忘れられがちな演目の復活に向けて専門家らを奨励する取り組みが予定されています。また、楽士に対する評価をより一層高めるとともに、特にニャ・ニャックの価値に対する意識を高める必要のある若い世代の人々に対して、楽士の知識を伝承できるよう支援することも主要課題です。