学習機会の拡充を目指した教育協力


設立以来、アジア太平洋地域の教育の普及に取り組んできました。ACCUによる教育協力事業は、「支援する側・される側」という援助の構図ではなく、各国関係団体とのパートナーシップの下に進められる点に大きな特徴があります。「共同事業方式」と呼ばれるこのアプローチは、海外団体との協働が中心となる教育協力事業はもちろん、国内のESD推進や国際交流事業など、ACCUが実施するあらゆる事業の基本理念として活かされています。

ACCUによる識字事業

ACCUでは、1980年代初めより、ユネスコとの協力の下、アジア太平洋地域における識字教育の普及に取り組んできました。設立当初注力した図書開発事業は、世界における識字教育の必要性の認識につながりました。ACCUが制作した絵本は、世界のさまざまな言語に訳され親しまれてきたほか、読み書き計算能力の大切さを短編アニメーションで表現した『ミナの笑顔』は世界30か国、のべ39言語に翻訳され、これまでに各国の識字クラスで利用されたり、テレビで放映されたりしています。1990年代中頃には、アジア各国で女性のための識字教育センター(LRC: Literacy Resource Centre for Girls and Women)事業を開始し、識字支援に携わる各国機関の能力強化にも貢献してきました。こうした長年にわたる功績が評価され、2002年にはユネスコから国際識字賞(特別賞)を受賞しています。現在では、2008年よりカンボジアで母子保健をテーマにした識字教育支援事業「SMILE Asia プロジェクト」を実施し、草の根の識字支援を続けています。

相互の学びに基づく教育協力事業

上述の識字教育に限らず、生涯学習社会の実現を目指し、ノンフォーマル教育、成人教育、社会教育といった切り口から、様々な教育協力事業を展開しています。国際協力機構(JICA)が実施するノンフォーマル教育に関する事業への専門家派遣や研修実施など、国内機関の援助スキームを通じた技術協力にも多数携わってきました。また、識字・ノンフォーマル教育に関する講演や出前授業を行ったり、国際識字デーイベントの開催や関係諸団体と共同メッセージを発信するなど、日本国内における啓発活動にも積極的に従事しています。ユネスコが発行する国際的な教育目標に関するレポート「グローバルエデュケーションモニタリングレポート」概要の日本語版の発行にも例年協力しています。
  

ACCUが2008年よりカンボジアで実践する、母子保健をテーマにした識字教育支援事業「SMILE ASIA プロジェクト」については以下の取組紹介をご覧ください。

取組紹介

SMILE Asia プロジェクト

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