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無形文化遺産(芸能)
 

ベトナム

ムアレンドン
(Mua Len Dong)

ムアハウドン(Mua Hau Dong)レンドンの踊り(シャーマンの踊り)
VietNam_A05_MuaLenDong


寺院の前で踊る人。踊り手の周りに、2、3人の手伝い人と、神からの贈り物を求める多くの観客がいます。踊り手は、様々な踊りを見せます。踊りはそれぞれ、特定の神に対応しています。


選定の理由

ハウドン(Hau dong)の踊りとも呼ばれるレンドン(Len dong)の踊りは、レンドン儀式を執り行う者による踊りです。この儀式の目的は、神がかりになって、彼らが演じる役柄(神)を具現することにあります。レンドン師は、具現する神を象徴する衣服を身に着け、祈りを唱えて拝んだ後、その神に関係する動きを見せます。通常は衣装を見ると、レンドン師が体現する神がベトナム人の四府信仰の神のうちどれにあたるのか、すぐに分かります。この踊りは、ベトナム人の暮らす地域のほとんどでよく見られ、ベトナム人の宗教舞踊の特徴となっています。

演じられている地域/場所

この踊りは、ベトナム人の暮らす地域のほとんどでよく見られます。母神を崇拝する寺院や、その他の寺院・宮殿で行われます。

芸能の基本要素

音楽、舞踊

詳細

レンドンの踊りは、ベトナムの寺院やパゴダ(母神をあがめる寺院があるところ)で広く行われる宗教的な民俗芸能の一種です。

特徴
レンドンの踊りは、呪術師の踊りです。踊り手は、神がかりの状態になり、当人が演じる神を具現します。その後、具現する神の歴史にまつわる様々な踊りを舞います。その神が将軍であれば、剣を手に持ち、戦士が戦うような動きをします。その神が山林にいるならば、民族衣装を着て、その少数民族独特の踊りを踊るなどします。踊り手は、レンドンの踊りの1回ごとに、衣装を変えて別の神を具現します。同時に、周りの人々に、金や果物、花などの形で、神からの贈り物を与えます。踊り手(シャーマンでもある)は、周りの信者に神からの贈り物を分け与え、言葉ではなく身振りによって彼らに指示を与えます。音楽の奏者も、シャーマンの衣装や外見に注目して、その役柄に合った音楽を奏でます。

上演の場所と時期
レンドンの踊りを演じる人々には、信者と呼ばれる後援者の集団がついています。信者は、富財産や神の恩恵、商売繁盛などを求めて、寺院や宮殿、パゴダに集まって礼拝します。商人の多くは金持ちなので、壮大な祭りや儀式を主催することができます。お金が足りないと、神がかりになる者の衣装や捧げ物が貧弱なものになってしまいます。レンドンの踊りを行う場所は、寺院や宮殿、パゴダなど、神聖と見なされる場所です。レンドンの踊りは、祭りや儀式といった行事やその他の行事(母神神殿の落成式、何かの修復後、記念日、祭り等)で行われます。時には、何らかの理由で、後援者グループの数人が自分たちだけで主催することもあります。特に実施時期を決める必要はありません。

歴史
レンドンの踊りは、はるか昔からベトナムに存在しています。今のところ、いつ頃始まったのか分かっていません。現在、国によって奨励はされていませんが、過去のように禁止されてもいません。

文献図書資料

入手可能

聴覚資料

入手可能

視覚資料

入手可能

保存と普及に携わる機関/団体

ほとんどの寺院や宮殿の所有者が、私設のレンドン集団を擁しています。
管理は、ベトナム文化情報省(Ministry of Culture and Information)のほか、民族文化研究所(Institute of Folk Culture Studies)やベトナム民間文芸協会(Viet Nam Folk Literature & Art Association)などいくつかの機関が担当しています。

データ提供者

Mr. Ngo Duc Thinh
Director
The Institute of Folk Culture Studies
住所:27 Tran Xuan Soan Street, Ha Noi, Viet Nam