マキシ仮装
 

マキシの仮面舞踏は、8~12歳の男児のための成年の儀式であるムカンダ(mukanda)の締めくくりとして行われます。この儀式は、ザンビアの北西部と西部の州に暮らすルバレ(Luvale)族、チョクウェ(Chokwe)族、ルチャジ(Luchazi)族、ンブンダ(Mbunda)族が属するVaka Chiyama Cha Mukwamayiという地域社会でとり行われています。

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一般的には乾季の初めに、少年たちは家を出て、1~3か月にわたり、村から離れた森の中でキャンプ生活をします。少年たちを外界から隔離することは、子どもとしての自分の象徴的な死を表すためのものです。成年のためのキャンプにおいて、イニシエート(儀式を受ける子ども)たちは、人間世界に属さない者を意味するtundanjiと呼ばれます。ムカンダにはイニシエートたちへの割礼と、勇気の度合いを見るための試験、そして男として、夫として将来果たすべき役割についての講義が行われます。イニシエートにはそれぞれ仮面をかぶった特別なキャラクターがあてがわれ、このキャラクターとすべてのプロセスを共にします。これらのキャラクターには、精神世界に対する影響力を持ち、力と富にあふれた男を象徴するChisaluke、超能力と守護精神を宿したムカンダの"神"であるMupala、そして理想の女性像を象徴し、儀式や舞踏の際の伴奏を担当する女性キャラクターPwevoが含まれます。マキシは、これとはまた別の仮面をかぶったキャラクターで、少年たちの手助けをするために人間世界に戻ってくる、亡くなった先祖の霊を象徴するものです。

ムカンダの締めくくりには、chilendeと呼ばれる卒業の儀式が執り行われます。村全体がマキシの舞踏に参加し、観客たちはパントマイムのような芸当を楽しみながら、卒業生たちがキャンプから戻り、大人の男として地域社会と家庭に再び融けこむのを待ちます。この儀式は、自然や性、信仰や地域社会における価値観などの知識だけでなく、実用的なサバイバル術を伝承するという教育的な目的も併せ持っています。

かつて、ムカンダは数ヶ月にわたってとり行われ、マキシの仮面舞踏の存在意義を表すものでした。今日では、たいてい、学校の学年暦に合わせるために1ヶ月程度に縮められています。また社会的な集会やパーティー、観光客のためのマキシ舞踏家たちの需要が高まっていることもあり、この舞踏が本来持っていたスピリチュアルで宗教的な側面は失われようとしています。さらに、この伝統は、キリスト教の教会からの強い反発も受けています。